防災スタイル:非常用備品(常時携帯用非常用品)

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自宅や職場に非常持ち出し袋などの非常用品を完備していたとしても、移動中や外出先で被災した場合、それらの用意を活かせない場合がある。カバンの中に常に常備している非常用品があれば、自宅や職場に戻るまで、避難所に避難するまでの間、より安全に、より負担の少ない状態で行動することができるだろう。

非常用品

常時携行することで、日常のちょっとした事にも対応できる常時携帯用非常用品

 

大震災などの大規模な非常時に限らず、大雨や事故、その他些細なトラブルに巻き込まれた時などに際して、備えがあると無いとではその後の体調や選択肢に大きな違いが生じてしまう可能性がある。「こんな事もあろうかと・・・」と用意していたグッズが万一の時には役に立つかもしれない。

非常用品
非常用品
ノート、油性ペン各種、防水iPhoneケース
使い捨てカイロ、ティシュペーパー
常備薬、エネループスティックブースター
マスク、ティーバッグ、スティックシュガー
ウェットティッシュ、ティシュペーパー
マスク、携帯用トイレ、アルコールパッド
絆創膏、綿棒、USB充電ケーブル各種
非常食(カロリーメイト、キャラメルなど)

とはいえ、ここで紹介するグッズの多くは特別なものではなく、日常でも持っているだろうものも多く含まれる。ティッシュペーパーやウェットティッシュは、身だしなみの一つとして誰でも持っているだろう。また、常備薬や使い捨てカイロ、絆創膏などは必要に感じている人は既に常備しているかと思う。これらの必需品をカバンの中でバラバラになってしまわないよう、チャック付きのプラスチックバッグやジップロックなどの防水バッグにまとめておく事で、水濡れや衝撃、圧力などで使用できなくなったり、どこに仕舞ったか忘れてあれこれ探すという事もなくなるだろう。

常時携帯用非常用品リストその1(普段使い用品メインの防水バッグ)
品名 備考
筆記用具(ノート、マジックペン数種類)
常備薬(胃腸薬、痛み止めなど) 内服薬系をピルケースに入れて携行
使い捨てカイロ
iPhone用防水ケース(サンワサプライ「200-PDA016」 水深1mで30分程度までの防水性能があり、カメラなども使用できるケース。
ティッシュペーパー
ウェットティッシュ
ティーバッグ
スティックシュガー
サージカルマスク(花粉用とか風邪引き用途)
常時携帯用非常用品リストその2(普段使い用品メインの防水バッグ)
品名 備考
携行食(カロリーメイト、SOYJOYなど) 一晩歩ける程度の分量が目安
アルコールパッド、絆創膏、綿棒など 外用薬を中心に、普段使いのレベルのものでOK
携帯トイレ(1回分)
N95マスク(折りたたみ式) コンパクトなN95マスク
ティッシュペーパー
ウェットティッシュ
USB充電ケーブルセット docomo/softbank、au、micro USB、Dockコネクタ

その他に追加装備として「ペツル(PETZL) e+lite」を入れている。リチウム電池を使用しており、10年間の長期間の保存が可能な他、ストラップの調節ストッパーはホイッスル機能が付いているので、わざわざホイッスルを準備しなくとも良い点が便利だ。本体そのものも防滴仕様で連続点灯45時間と4夜使用できるのも良い。3段階の明るさ調整と点灯、点滅があるので、合図にも使用できる。

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モバイルバッテリー&USB充電ケーブル各種
ヘッドライト(ペツル(PETZL) e+lite

モバイルバッテリーやUSB充電ケーブルなどに関しても、日常の使用にあわせて既に持っている人も多いかと思う。iPod Styleの「バッテリーコーナー」や、防災スタイルの「バッテリー・充電器特集ページ」でも紹介されているので、是非参考にしていただきたい。非常時に対応することを想定すると、普段使いのバッテリーに加えてもう一つ持つイメージだと良いだろう。容量は多ければ多い程よいかとは思うが、大きさや重量との兼ね合いもあるかと思うので、通常使うバッテリーに対して1.5倍から2倍程度を確保するのはどうだろうか?1500mAhのバッテリーを常備していた人は、同じものをもう一つ用意するとか、800~1000mAh程度のコンパクトタイプを予備で持つ、逆に3000mAh程度の大容量バッテリーを準備して今までのを予備に回すなど、いろいろ工夫してみてはいかがだろう。

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コンパスと現金およびマスクなど

さらにカバンには、「災害時帰宅支援マップ」とコンパス、その他衛生用品としてN95マスク、通常のサージカルマスク、ニトリルグローブおよび小額の現金をページに挟み込んで、防水バッグに入れている。N95マスクは「3M製N95マスク」で、排気弁が付いた折りたたみタイプ。災害時に細かな粉塵が多く舞っているときや、避難所でインフルエンザが蔓延していそうな雰囲気の時などに役に立つ。N95マスクは、試験粒子を 95% 以上捕集できることを表している。N99やN100などのマスクもあるが、高額な上長時間使用していると息苦しくなるので、N95くらいがバランスが良いかと思う。長時間着用した場合、呼気でマスク内が湿気って不快感が増すので、排気弁付きを推奨したい。

常時携帯用非常用品リストその3(地図・コンパスパック)
品名 備考
災害時帰宅支援マップ 自分の居住エリアのもの
現金(外出先から自宅または職場までの必要額) その他パスケースにも現金および電子マネーカードなど
サージカルマスク数枚
N95マスク「3M製N95マスク 排気弁付きで顔にフィットさせるワイヤー入り
ニトリル製グローブ
コンパス(SUNTO製)

なぜ、地図・コンパスを収納する防水バッグに「3M製N95マスク」のような仰々しいものを入れておくかというと、「災害時帰宅支援マップ」が必要になる事態というのは、それなりに粉塵などが舞っている状態と想定し、歩いて行動する際にも呼吸が容易でかつ粉塵を吸い込まないような精度のマスクが必要となるだろうという理由からだ。また、地図やコンパスはスマートフォンがあるから不要では?という疑問もあるが、なるべくバッテリーを温存する意味でも、また、バッテリーが切れてしまっても対応できるよう、準備しておくと心強い。

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折りたたみヘルメット「タタメット」
ファーストエイドキット

ヘルメットは、折りたたみ式の「タタメット」および「タタメット ズキン」をバッグの底板代わりに敷いている。写真は「タタメット ズキン」で、難燃布のシコロが付いているタイプ。震災の後は火災が発生しやすいという意味では、こちらの方が良いかもしれない。ファーストエイドキットもスペースに余裕があれば用意しておくと良いだろう。常備薬のパックと兼用でもかまわないが、簡単な消毒薬とガーゼ、絆創膏および飲み慣れている風邪薬や胃腸薬などを入れておくと良いだろう。綿棒や爪切り、耳かきなども入っていると重宝する。

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折り畳み傘とミネラルウォーター(500ml)
防塵ゴーグル

その他にも、普段使いもかねて、折り畳み傘やペットボトルのミネラルウォーターが常にあると何かと便利だろう。ペットボトルは、飲み終えても簡易水筒としても簡易トイレとしても使用できる。コンビニなどで水を買う際に、今まで持っていたものを飲み、買ったばかりのものと入れ替えれば、期限を気にする事も無いだろう。これは、携帯用の食料にも同じ事が言える。スペースに余裕があれば防塵ゴーグルまたは色の薄いサングラスなどを入れておくと良いだろう。花粉症用のものでも構わない。防塵用が良い理由は、N95マスクと同様で、震災後の細かな粉塵から目を保護するためだ。また、眼球は感染症の原因物質に暴露しやすいので、そのような意味でもあると助かる。

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カラビナリングにライトと小物入れ、ホイッスル
小物入れにはCPR用の手袋とマウスピース等

その他、カバンやバッグなどに入れておくもの以外にも、常に身に付けておくタイプの常備品もいくつか紹介したい。カラビナリングは、カバンの外側やベルトループなどに引っ掛けて携帯できるので、すぐに取り出して使用することができる。ここで紹介しているカラビナには、150ルーメンのLEDライトと応急救護用の備品を納めたポーチを取り付けている。ポーチは、バード電子のイヤフォンケース「TR1ER-KL2」を使用している。ちょうど良い大きさで、感染防止用のニトリルグローブとCPR用マウスピースがちょうど収まる。

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ソーラーバッテリーと充電用ケーブル各種
ソーラー充電&電波時計(G-SHOCK)

カラビナには追加でソーラーバッテリーと充電用のUSBコネクタをタイラップで取り付けている。ソーラーバッテリーは、PANSの「DR. SOLAR CHARGER」で、こちらのバッテリーが予備として機能している。Scoscheの「CLIPSYNCシリーズ」を一緒に携帯しているので、とっさにケーブルが必要な時でもすぐに使用できる。時計は、カシオの「G-SHOCK Tough Solar」電波時計とソーラー充電で半永久的に正確な時刻を知らせてくれる防水腕時計なので、万一の際にも心強い。

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Scoscheの「CLIPSYNCシリーズ
Dockコネクタおよびmini/micro USB端子

Scoscheの「CLIPSYNCシリーズ」は、iPod/iPhone用もしくはmini USBおよびmicro USBコネクタを使用する機器にUSBコネクタから充電するためのケーブルだ。リール式や長いケーブルまたはショートケーブルの充電ケーブルと比較して、収納すると端子が保護され、キーチェーンなどに通せるストラップホールも備えてあるので、携帯にも便利だ。Dockコネクタは「Made for iPodおよびWorks with iPhone」認定製品なので安心して使用できる。

常時携帯用非常用品リスト
品名 備考
非常用品入り防水バッグ(リストその1) 日用品メイン
非常用品入り防水バッグ(リストその2) 携行食、外用薬系
非常用品入り防水バッグ(リストその3) 地図・コンパスなど
バッテリーセットその1 バッテリーと充電ケーブルのセット
バッテリーセットその2 バッテリーと充電ケーブルのセット
ヘッドライト(ペツル(PETZL) e+lite ヘッドライトは両手が空くので良い
タタメット」または「タタメット ズキン 帽子などでも代用は可能(何も無いよりはマシ)
ファーストエイドキット 内容などの詳細は別途特集で紹介予定
ペットボトルの飲料 飲んだら補充、買ったら手持ちのから消費
折り畳み傘 コンパクトタイプでも良い
ゴーグル(サングラス) 防塵用として機能するもの
応急救護用バリア CPRやAEDの訓練もあわせて行っておくとさらに良い
バックアップ用現金 財布とは別にパスケースに数千円程度
電子マネー 携帯や交通系カードなどに数千円程度
手袋(スマフォ手袋とかアウトドア用手袋とか) 転倒時に手を保護する目的と冬なら防寒用もかねて

これらの装備をすべて持ち歩けない場合もある。冒頭で、チャック付きの防水バッグに入れていたのは、そのような場合にも、小分けにされたバッグ、ケースを外出先の距離や外出時間その他状況に応じて取捨選択することで、必要最低限のものから最大限に備える状態まで柔軟に対応できるためだ。これという正解は無いので、自分が置かれた環境や状況に合わせて工夫してみるのも楽しいだろう。

 

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