可変ノイズキャンセル機能搭載ネックバンド型Bluetoothイヤホン「BOSE QuietControl 30」

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BOSEの「QuietControl 30 wireless headphones」は、可変ノイズキャンセル機能搭載の、ネックバンド型Bluetoothイヤホンだ。

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BOSEといえばノイズキャンセリングヘッドホンというくらい同カテゴリにおいて歴史があり、そのクオリティにも定評がある。iPod StyleでもQuietConfort 2よりレビューを重ねてきており、その性能に関しては同じ世代の機種のなかでトップの座を争うものだった。一方で、(ノイズキャンセリングヘッドホンにおける)Bluetooth対応などワイヤレス化において他社の先行を許すなど、出遅れた面も否めなかった。

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そんな中、「QuietControl 30 wireless headphones」は、先行して発売された「Bose QuietComfort 35 wireless headphones」とともにBluetooth対応となり、ワイヤレスでノイズキャンセリング機能が搭載された「全部入り」ヘッドホン、イヤホンの仲間入りを果たしたと言えるモデルだ。

満を持してリリースとなった「QuietControl 30 wireless headphones」は、他のメーカー、モデルにはない。スマートフォンアプリでの調整のほか、リモコン操作にてノイズキャンセリングの効果を調整することが可能だ。

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インイヤー型の「StayHear+ QCチップ」は、耳にフィットして、それだけで遮音効果が得られる。それほど騒がしくない環境では、ノイズキャンセリングを最小に設定しても快適に音楽を楽しむことができる。そして、ノイズキャンセリングを最大にするとまさに「静寂」といった状態が実現される。複数名(男女、20代、30代、40代)に先入観なくノイズキャンセリングの性能を体感してもらったところ、最小でもその静粛性に驚き、最大では思わず声が出るくらいにスゴイ!という感想だった。ノイズキャンセリングが効いた状態でも人の声の帯域はキャンセルされずに聞き取れるので、声をかけられたのに気づかない、駅などでのアナウンスを聞き逃すなどの心配もなさそうだ。

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実際に音楽を聴いてみたところ、ノイズキャンセリングの利きに関わらず、メリハリの効いた迫力あるサウンドを楽しめた。BOSEらしく低音が強調された音作りは変わらないものの、かつてのモデルでみられた極端なドンシャリ傾向は薄まっているかな?という印象も。総じてBOSEらしさは残しつつも多くの人(ジャンルの楽曲)が楽しめる音作りになっているように感じた。

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ネックバンド型ということもあり、装着感は安定しており耳への負担も少ないと感じた。ネックバンドがプラスチック製ということもあり、Tシャツなど素肌に直接触れる面積が多い服装の場合には汗などで違和感が生じる可能性もあるだろう。マフラーなど厳重に巻くような厳冬期も装着方法(装う順番)によってはケーブルやネックバンド部などの捌きが大変かもしれない。首都圏であれば、真夏を除く3シーズンであるとか、襟付きのシャツを着て、軽装で過ごせる環境などでは長時間の使用でも快適に過ごせることと思う。

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価格は34,560円と気軽に試すには少々勇気がいる価格。外装などに革や金属など高級感を演出するパーツを使用してもいないので、価格に見合った外観の高級さを満喫したい人には物足りなさもあるだろう。しかし、かけられるコストを全てノイズキャンセリング技術とサウンド性能につぎ込んだと考えると、機能や音質など中身を求めてる人にとっては質実剛健さがむしろ頼もしく思えるのではないだろうか?