ブリヂストンブースでは、同社の手がける「免震ゴム」を使用した建物の免震効果を体験できる「免震体験車」が展示されていた。
東日本大震災では、都内の高層ビルが大きく揺れるなど、耐震だけでなく免震の必要性を身を以て感じた人も多いかと思う。多くの高層ビルなどは耐震基準に基づいて建築されており、大きな地震でも倒壊しないという事になっているが、上層階になるほど揺れ幅が大きく、建物が崩れなくとも内部のダメージが大きくなる恐れがある。本棚などが倒壊した場合、その下敷きになって大けがをしたり、揺れそのものに飛ばされて体を打つなどの人的被害、その他物的被害などが生じることも想定される。
建築物の耐震設計には、「耐震」「制振」「免震」などがあり、その違いを完全に把握している人も少ないという。そんな中、ブリヂストンが免震機構(効果)を体験できる「免震体験車」を運用開始したという事だ。ディーゼルエンジンによる発電機と地デジ受信アンテナを搭載し、いざという時には情報拠点としても活用できる仕様。ブリヂストン製低燃費タイヤ「エコピア」を装着し安全性と環境面、経済面を両立しているという事だ。免震体験車では、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の他、兵庫県南部地震、南海トラフ巨大地震(想定)を、それぞれ「耐震」「制振」「免震」で再現する事が可能。今後、全国のマンションギャラリーなどで「免震体験車」による免震体験が行われるという。
なお、免震ゴムは、耐熱処理がされており、火事などにも耐えるという。免震工法(構造)のビルは、揺れに応じて上下水やその他の配管なども動くような構造になっているという。