トランギア ストームクッカーは、アルコールストーブを使用した本格的なクッカーだ。収納時はコンパクトにまとまるが、使用する時には、本格的なカマドとして各種料理が出来る。今回は、震災などでガスが止まってしまった際、自宅に備蓄されていた材料を使用してトマトソースパスタを作るという設定で、料理をしてみた。
パスタ自体は早く茹でることができるように、あらかじめ水に浸しておき、少量の水ですぐ調理できるようフライパンを使用する。どちらかというと時間のかかるトマトソースを先に作る。
最初にオリーブオイルを引き、鷹の爪とニンニク(今回はチューブ入り)を炒める。その後、玉ねぎを炒め、細切りにしたベーコンを投入する。ベーコンは、真空パックのパッケージごと切って、ほぐしながら入れると、ベーコンの脂で手を汚しにくい。
野菜を良く炒めたら、塩、コショウなどで味付けをして、トマトソースを入れる。トマトソースは、缶詰(ホールトマト/カット)を使用した。他にも有り合わせの缶詰を使用した料理は出来るかと思う。一煮立ちしたら、味見をして、塩、コショウなどを足す。(ここでは若干うす塩めでも良い)
十分に火が通ったら、火から下ろしてパスタを茹でる。ソースはこのまま余熱で更に火を通してゆく。パスタをフライパンにあけて、浸しておいた水もそのまま注ぐ。分量は、パスタの表面が覆われるくらいの量で良い。茹でる際に、塩を少し加えると良い。火にかけて、数分で沸騰し、2〜3分経ったらゆであがる。パスタの色が変化してゆくので頃合いをみてゆで上がっているようなら火から下ろす。この際、パスタはサラスパやスパゲッティーニなどの細いタイプを使用すると、より早く茹でることができる。
ゆで上がった麺は器に移す。ゆで汁は、トマトソースに入れて再び加熱する。適度な状態になったらソースも完成。茹で汁の塩分が加わった状態でちょうど良い塩加減になっているとベスト。今回のソースは二人前、パスタは1人前を調理した。出来上がったら、ソースをパスタにかければ完成。
ソースパン(鍋)をおろしたタイミングでヤカンを火にかける。食べている間にお湯が沸くので、沸いたらコーヒーやお茶などを入れれば完璧だ。今回使用した燃料は、ほぼ満タンで最後のお湯まで沸かすことができた。アルコールストーブは、最大火力などはガスやガソリン、灯油などのストーブより弱いがそれでも火力は十分で、ストームクッカーのように熱効率を良くする風防があることで、燃料効率は最大化する。キャンプでも本格的な料理に使用できるのと、非常時であっても少ない燃料で効率よく料理が出来る(音も静か)ので、キャンプ用のクッカー、ストーブを選ぶ際には、非常時での使用も想定して、選んでみるのも良いだろう。